戦場のピアニストのモデルになったシュピルマンの長男が描いた「シュピルマンの時計」を読みました。
これはシュピルマンのその後が書かれています。
シュピルマンを助けたホーゼンフェルト大尉が映画の中で「sieあなた」と敬語で呼びかけていたのに「お前」と字幕が付いており、ホーゼンフェルト大尉の人格が誤解を受けてしまうと感じていました。
この本の中で息子さんが「ドイツ人将校はシュピルマンに対して敬語で話しかけているのだ。実はこれはささいなことのようだが、とても重要なことなのだ。ユダヤ人として追われる立場の男に、敬語で話しかけるドイツ人将校。そのことひとつからも彼の人間性がよくわかる。
ところが、日本語字幕ではそのニュアンスが消されてしまっている。」
と書いてあり同じ思いをされたのだと感じました。
「どんな人も、国籍で判断せず、一個人として見るべきだ」と息子さんに伝え続けたそうです。
映画には書かれていない、戦後の苦悩が書かれているので、映画を見た人には是非読んでほしい本です。
このような悲劇は2度と繰り返してはいけません。