「教皇選挙」

2025年08月13日 19:19


Amazon primeで『教皇選挙』をやっと見ました。
ローマ・システィーナ礼拝堂を舞台に、外界と隔絶された枢機卿たちが次期教皇を選ぶ緊迫した数日間が展開されます。

物語は、信仰心と野心がせめぎ合う人間ドラマに、予想外の真実と逆転劇が絡み合い、最後まで目が離せません。

レイフ・ファインズ演じるローレンス枢機卿の静かな熱演が光り、対立する枢機卿たちの個性も際立っていました。

特に印象的だったのは、美術の精密さ。
システィーナ礼拝堂の天井画や壁画は息をのむほど美しく、まるで本物の中に自分が入り込んだような没入感を味わえます。
25年前に拝見したのを思い出しながら鑑賞しました。

赤い法衣や厳粛な儀式の映像は、重厚な宗教世界の空気を完璧に再現していました。

政治劇としての駆け引きと、人間の弱さ・強さを映す心理描写、そしてラストの象徴的な場面──どれも心に残る一作でした。

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