ショパンの故郷に響く、小林愛実さんの調べ

2025年08月11日 15:28
カテゴリ: お気に入り

ポーランド・ジェラゾヴァ・ヴォラ、ショパンの生家から配信された「Sunday Chopin Recitals」で、小林愛実さんの演奏を聴きました。
静かな緑に囲まれた会場に、ショパンの音がまるで自然と一体となるように広がっていきます。

前半のマズルカ Op.59は、素朴さと洗練が同居した不思議な魅力。
愛実さんは一曲ごとに色彩を変え、軽やかなステップのようなリズム感と、内面に響く郷愁を巧みに描き出していました。

続くピアノ・ソナタ第3番ロ短調 Op.58では、堂々とした冒頭から一気に引き込まれます。
スケルツォの軽快さ、ラルゴの深い歌心、そしてフィナーレの勢いは、聴く側の心を高揚させ、惹きつけられました。

歴史的な場所で生まれた音楽は、ただの演奏を超えて、ショパンの魂と現在をつなぐ架け橋のようでした。

小林愛実さんの柔らかくも芯のある音色が、
自然の中のショパンの生家に響き渡りました。

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