楊麗貞先生のリサイタルへ行きました。
初めて楊先生にお会いしたのは高校生の時。緊張していた私に優しく指導してくださったのが忘れられません。
それからレッスンを受け、先生のコンサートに伺う度に「私はピアニストの先生に指導して頂いている」という有り難さを実感したものです。
〖 楊先生のプロフィール 〗_/_/_/_/
東京に生まれる。桐朋学園高校を経て桐朋学園大学音楽学部卒業。 第14回全日本学生音楽コンクール・小学校の部全国第1位、第36回日本音楽コンクール第1位、海外派遣コンクール特別表彰受賞、第1回ショパン協会賞受賞。 井口秋子氏、室内楽を斎藤秀雄氏、ポーランドでレギナ・スメンジアンカ氏、ニューヨークにてサッシャ・ゴロドニッツキー氏に師事。
これまでにポーランド各地、米国、台湾、シンガポールで度々コンサートを行い好評を博し、N響、都響、読響など殆どの主要オーケストラと共演。TV、ラジオの番組にも数多く出演。国内各地でも1968年ショパン協会主催のデビュー・リサイタル以来、数多くのリサイタルを行う。最近では2000年、01年、03年、05年、07年、08年「デビュー40周年リサイタル」と、いずれのリサイタルも絶賛を博す。
CDは「ショパン名曲集」(ビクター)、「ショパン:24の前奏曲」(アートユニオン)、「ショパン:ワルツ集」(キングレコード)、「ショパン・アルバム―晩年の作品57~61を集めて」(ナミレコード)を発売、好評を得ている。
室内楽、夏期セミナー、公開講座、レクチャーコンサート、各コンクールの審査員を務めるなど、幅広く活躍。
日本大学芸術学部教授を経て同大学及び、桐朋学園大学講師を歴任し、後進の指導にあたっている。
日本ショパン協会理事
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素晴らしい経歴ですがお人柄も素晴らしく、毎回のレッスンがとても楽しみでした。
リサイタルは銀座王子ホールで開催され、満席の観客全員がリサイタルを楽しみにしているのが伝わってきました。
モーツァルト・ピアノソナタ18番は軽やかな、キラキラした音に魅了され、シューマンのフモレスケはめまぐるしく変化する楽想にクララとシューマンに思いを馳せながら引き込まれ、ショパンのマズルカ、ソナタ3番ではショパンの大家らしい演奏に圧倒されました。
そしてアンコールのスカルラッティのソナタK.455。
連続する同音連打の超絶技巧のテクニックに目も耳も奪われました。
全て暗譜で演奏され、70代とは思えない迫力、パワーにノックアウトされたのですが、終演後にお会いした先生は相変わらずチャーミングで可愛らしく、昔のままの先生でした。
私も一時、先生と初めてお会いした頃の自分に戻れたように感じました。
今振り返っても、先生とのご縁には感謝の気持ちが湧いてきます。
たくさんの門下生にもお会いでき、忘れられない、幸せな時間に満たされました。